構想から30年以上、紆余曲折ありながら完成したかと思えば、今度は新型コロナの影響によって公開延期が続くという不幸が続いてしまった、トム・クルーズ主演作『トップガン マーヴェリック』が5月27日にようやく公開された。
【写真たくさん】ほんとに還暦?トム・クルーズの上腕筋!
本作では全編を通して、これでもかと「若い俳優には、まだまだ負けませんよ!」といわんばかりの「ドヤ顔」がさく裂している。そしてなぜかそこには物凄い説得力がある。
5月28日まで開催中の第75回カンヌ国際映画祭では、長年の功績を讃えられサプライズで“名誉パルム・ドール”が贈られたことでも話題となった。
1962年7月3日生まれでもうすぐ還暦を迎える、トム・クルーズの魅力とドヤ顔の歴史を解説する。
役に対してストイック過ぎるトム・クルーズの魅力
『トップガン マーヴェリック』は、続編のロールモデルのような作品である。「これが観たかったんだろっ!!」と言われているようで癪に障る部分もあるものの、確かに見事なまでに、観客の心のつかみ方を理解し尽くしているかのようなシーンの連続だ。
そして間違いなく、トム・クルーズ映画だ。主演だから当たり前と思うかもしれないが、企画段階では、一歩引いた立場から若手を育成する予定だったという。実際に全体的な構成としてはそうなっているものの、誰もがこう思うはずだ「やっぱり、あんたが一番活躍するのか!」と。
日本においてトム・クルーズといえば、トップスターというイメージがあるかもしれないが、アメリカでのイメージは少し違っている。どちらかといえば変人としてのイメージが強い。その理由としては、彼がサイエントロジーという新興宗教の信者でもあるからだ。
トムが信者であることは有名な話であったが、人気番組『オプラ・ウィンフリー・ショー』(日本で例えるなら『徹子の部屋』)でふざけて暴れまわったことをきっかけに、マスコミがサイエントロジーと奇功を紐づけ、ゴジップ誌はこぞってトムを標的にし始めた。そういったマイナスのイメージが付きまとう俳優であることは間違いないが、その一方で、役に対してのストイックさが評価されているのも事実。
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)では、危険なスタントを当たり前のようにこなし、役のためにヘリのライセンスまで取得する徹底ぶり。命をかけたスタントで有名なジャッキー・チェン化しているとまで言われており、実際に彼を意識していることも伝わってくる。
なぜトムは、ここまでストイックに役を演じようとするのだろうか。それは彼の高校時代から始まっていたといえるだろう。
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